仕事でトラックを運転することになったら?初心者が必ず確認すべき「車検証」のチェック項目
「明日からこのトラックで配送に行ってね」と会社で指示されたり、急遽仕事でトラックを運転することになったりした時、真っ先に確認すべきは「自分の免許でこの車両を運転しても法的に問題ないか」という点です。
実は、普通免許で運転できるトラックの範囲は、免許を取得した時期によって細かく分かれています。見た目が同じような2トントラックでも、車検証の数値一つで「無免許運転」になってしまうリスクがあるのです。
今回は、仕事で初めてトラックを任された初心者が、出発前に必ずチェックすべき車検証の項目と、安全運転のためのポイントを解説します。
1. なぜ「車検証」の確認が必要なのか?
トラックには、外見だけでは判断できない「重量」のルールがあります。
最大積載量: 荷台に載せられる荷物の重さ
車両総重量: 車体+最大積載量+乗員(1人55kg)の合計重量
警察の取り締まりや免許の区分で基準となるのは、主に**「車両総重量」**です。特に2017年(平成29年)以降に普通免許を取得した方は、運転できる範囲が「車両総重量3.5トン未満」とかなり限定されています。
「2トントラックだから大丈夫」という思い込みは禁物です。アルミバンやリフト付きの車両は車体自体が重いため、積載量が2トン以下でも総重量が3.5トンを超えているケースが多々あるからです。
2. 車検証でチェックすべき3つの重要項目
トラックの助手席側ダッシュボードなどに保管されている「自動車検査証(車検証)」を取り出し、以下の3箇所を自分の免許証と照らし合わせましょう。
① 車両総重量
ここが最も重要な項目です。
3.5t未満: 現行の普通免許で運転可能
5t未満: 2007年〜2017年に取得した「5t限定準中型」なら可能
8t未満: 2007年以前に取得した「8t限定中型」なら可能
② 最大積載量
荷物をどれだけ積めるかの限度です。
2t未満: 現行の普通免許の範囲
3t未満: 5t限定準中型の範囲
5t未満: 8t限定中型の範囲
③ 乗車定員
トラックによっては3人乗りのものもありますが、普通免許であれば10人以下の車両(一般的なトラックはほぼ該当)なら問題ありません。
3. 免許取得時期による「運転できる範囲」早見表
お手元の免許証の交付日を確認し、以下の表と車検証を突き合わせてください。
| 免許取得時期 | 免許の正式名称(条件欄) | 車両総重量 | 最大積載量 |
| 2007年6月1日以前 | 中型車(8t)に限る | 8t未満 | 5t未満 |
| 2007年6月2日〜2017年3月11日 | 準中型車(5t)に限る | 5t未満 | 3t未満 |
| 2017年3月12日以降 | 普通免許 | 3.5t未満 | 2t未満 |
注意ポイント:
最近の2トントラックは、安全装置や環境対応装置の搭載により車体重量が増えており、車両総重量が5トン前後になるものが多いです。2017年以降に免許を取った方は、多くの「2トントラック」を運転できない可能性が高いので、特に注意が必要です。
4. 仕事で初めてトラックを動かす時の運転のコツ
車検証の確認が終わったら、次は実技です。乗用車とは勝手が違うため、以下の3点に注意してください。
頭上の「高さ」を常に意識する
トラックは車高が高いため、街路樹の枝、駐車場の屋根、古いガード下などにぶつける事故が多発します。車検証に記載されている「高さ」を覚え、常に頭上を意識しましょう。
「死角」の多さを理解する
トラックにはバックミラー(ルームミラー)がない、あるいは荷物で見えないことがほとんどです。左右のサイドミラーだけで判断せず、曲がる際やバックする際は身を乗り出して目視するか、一度降りて後方を確認する慎重さが必要です。
「内輪差」を考慮して大きく曲がる
前輪と後輪の距離(ホイールベース)が長いため、右左折時に後輪が内側を通り過ぎます。乗用車の感覚でハンドルを切ると、後輪を縁石に乗り上げたり、巻き込み事故を起こしたりします。交差点では、いつもより少し直進してからハンドルを切るのがコツです。
5. まとめ
仕事でトラックを運転することになったら、まずは**「車検証」を確認して、自分の免許で運転できる車両かどうかを物理的な数字で判断する**ことがプロとしての第一歩です。
車両総重量
最大積載量
この2つが、自分の免許の制限値に収まっているかを必ずチェックしてください。もしオーバーしている車両を指示された場合は、上司に相談し、適切な免許を保有している人に代わってもらうか、限定解除などの検討をしましょう。
安全第一で、仕事の幅を広げていきましょう!