【プロの目利き】中古ユニック車選びで失敗しないための5つの鉄則!走行距離より見るべきポイントとは?
「中古のユニック車(クレーントラック)を探しているけれど、何を基準に選べばいいのか分からない」「走行距離が短ければ安心?」そんな疑問を抱えていませんか。
実は、クレーン付き車両の中古選びにおいて、走行距離や年式だけで判断するのは非常に危険です。トラックとしての「走る機能」だけでなく、クレーンという「働く機能」の状態が、購入後の収益性や安全性を大きく左右するからです。
この記事では、中古トラックのプロが実践する「目利き」のポイントを5つの鉄則としてまとめました。失敗しない一台を手に入れるための、具体的なチェックリストを公開します。
鉄則1:走行距離よりも「アワーメーター」と「稼働実態」
トラックの寿命を測る際、一般的に走行距離(km)を重視しがちですが、ユニック車の場合はそれ以上に**「アワーメーター(稼働時間)」**が重要です。
走行距離が短くても要注意?:例えば、現場でエンジンをかけっぱなしにしてクレーン作業を長時間行っていた車両は、走行距離の割にエンジンや油圧ポンプが消耗しています。
理想的なバランス:走行距離とアワーメーターの両方を確認し、極端に稼働時間だけが長い車両は、内部パーツの劣化が進んでいる可能性を考慮しましょう。
鉄則2:ブームの「歪み」と「異音」を逃さない
クレーンの心臓部であるブーム(竿)の状態は、安全に直結します。
目視でのチェック:ブームを最大まで伸ばし、横や下から眺めて「不自然な曲がり」や「ねじれ」がないか確認します。過負荷作業を繰り返していた車両は、目に見えないダメージを負っていることがあります。
作動音の確認:伸縮・旋回させた際に「ギギギ」といった金属音や、引っかかるような感覚がないかチェックしてください。これらは内部のパッド摩耗や給脂(グリスアップ)不足のサインです。
3. 「油圧シリンダー」の油にじみは致命傷の予兆
ユニック車のパワーを支えるのは「油圧」です。
シリンダーの傷と漏れ:ブームを持ち上げる「起伏シリンダー」や「伸縮シリンダー」の表面に傷がないか、オイルがにじみ出ていないかを確認します。
修理コストのリスク:軽微なにじみでも、放置すれば油圧不足で荷が持ち上がらなくなったり、ポンプ全体の故障に繋がったりします。修理には数十万円の費用がかかることも多いため、購入前の厳格なチェックが必要です。
4. シャーシの「補強板」と腐食状態
クレーン装置は車体に大きな負荷をかけます。そのため、車両の骨格である「シャーシ(フレーム)」の状態が非常に重要です。
補強板の有無:ユニック車には、クレーンの荷重に耐えるための「補強板」がフレームに溶接されています。この部分にクラック(ひび割れ)がないか、不自然な溶接跡がないかを確認してください。
塩害と腐食:沿岸部で使用されていた車両や、雪道を走っていた車両は、フレームの錆が進行している場合があります。塗装で隠されていても、ハンマーで叩いた時の音などで腐食の進行を見抜くのがプロの技です。
5. 「特定自主検査」の記録簿があるか
最も信頼できる指標は、過去のメンテナンス履歴です。
記録簿の確認:自動車の車検記録だけでなく、クレーンの「年次点検(特定自主検査)」の記録簿が揃っているかを確認しましょう。定期的に検査を受けていた車両は、大きなトラブルが未然に防がれている可能性が高いです。
ラジコンの動作確認:最近はラジコン(リモコン)付きが主流ですが、送信機と受信機のペアリングや反応速度も、記録簿と照らし合わせて現場で動かしてみることが大切です。
【まとめ】後悔しない中古ユニック車選び
中古のユニック車選びは、一見すると難しく感じるかもしれません。しかし、今回ご紹介した「5つの鉄則」を意識することで、見た目だけではない「本当の状態」を見極めることができます。
走行距離より稼働時間(アワーメーター)
ブームの歪みと異音
油圧系統のオイル漏れ
シャーシの補強と腐食
点検記録簿の有無
これらをチェックし、納得のいく一台を見つけることが、結果として維持費を抑え、長く稼いでくれる「最高の一台」に繋がります。
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