中古トラックの荷台チェックで見るべき「隠れた腐食」と、寿命を2倍にする木製床板の張り替え費用相場
中古トラックを購入する際、エンジンや走行距離にばかり目がいきがちですが、実は「荷台の状態」こそが購入後の維持費を大きく左右します。「見た目は綺麗だったのに、使い始めたら床が抜けた」「荷締めフックが根元から腐っていた」というトラブルは少なくありません。
特に木製床板を採用している平ボディやウィング車は、一見すると丈夫そうに見えても、内部で深刻な腐食が進行している場合があります。
この記事では、中古トラック選びでプロが必ず確認する「荷台の隠れた腐食」の見抜き方と、床板を長持ちさせるコツ、そして気になる張り替え費用の相場を詳しく解説します。
1. プロはここを見る!荷台の「隠れた腐食」を見抜く3つのポイント
表面に塗装が塗られていると、金属や木の腐食は隠れてしまいます。以下の3つのポイントをチェックして、見えないダメージを特定しましょう。
① 横ネタ(根太)とボルトの「めり込み」を確認
荷台の裏側(車体の下)から覗き込んでみてください。荷台を支える横方向の梁(横ネタ)が、縦方向のフレーム(シャシー)に食い込んでいたり、固定しているボルトが下がっていたりしませんか?
危険信号: 横ネタが腐っていると、重みに耐えきれず木が潰れ、ボルトが沈み込みます。これは床板だけでなく、土台全体の交換が必要になる兆候です。
② 床フック(ラッシング環)のガタつき
荷締め用のフックを実際に手で揺らしてみてください。
危険信号: フックの周囲が腐食していると、手で動かしただけでグラグラします。そのまま荷締めをすると、走行中にフックごと荷物が外れる恐れがあり、非常に危険です。
③ 四隅のサビと「水抜き穴」の詰まり
荷台の四隅は水が溜まりやすく、最もサビが発生しやすい場所です。
危険信号: 隅に泥やゴミが溜まっている車両は、日頃のメンテナンスが行き届いていない証拠です。泥をどかすと、その下の鉄板に穴が開いているケースも珍しくありません。
2. 木製床板の寿命を2倍にする「アピトン材」とメンテナンス
トラックの床材として最強と言われるのが**「アピトン」**という南洋材です。非常に密度が高く、水に沈むほど重くて硬いのが特徴です。
なぜアピトンが選ばれるのか?
耐水性・防腐性: 天然の樹脂分が多く、雨や湿気に非常に強いです。
耐久性: フォークリフトの走行や重量物の衝撃にも耐える強靭さを持っています。
寿命をさらに延ばすメンテナンス術
たとえ最強のアピトン材でも、放置すれば劣化します。
木部保護塗料の塗布: 2〜3年に一度、木材専用の保護塗料(ウッドプロテクト等)を塗るだけで、水の浸入を劇的に抑えられます。
シート掛けの徹底: 平ボディの場合、空車時でもシートを掛けて直射日光と雨を避けるだけで、木の割れや反りを防ぎ、寿命が大幅に延びます。
3. 【サイズ別】木製床板の張り替え費用相場
床板がダメになってしまった場合、どれくらいの修理費用がかかるのでしょうか。一般的なアピトン材(厚さ18〜21mm程度)を使用した際の目安をご紹介します。
| トラックのサイズ | 費用相場(全面張り替え) | 作業内容の目安 |
| 小型(2tクラス) | 17万円 〜 28万円 | 床板代 + 工賃(1.5日〜) |
| 中型(4tクラス) | 35万円 〜 45万円 | アピトン材 + 根太補修を含む場合あり |
| 大型(10tクラス) | 50万円 〜 75万円 | 面積が広いため材料費が高騰 |
注意点:
表面の板だけでなく、下の「横ネタ(根太)」まで腐食して交換が必要な場合、1本あたり約8,000円〜15,000円程度の追加費用が発生します。
鉄板を上から張る加工をセットで行う場合は、さらにプラス10万円〜の予算を見ておく必要があります。
4. 中古トラック購入時の「交渉術」
もし気に入ったトラックの荷台に少しの不安がある場合は、以下のように交渉してみるのも手です。
「床板の張り替えを条件に購入する」: 販売店が自社工場を持っている場合、相場より安く対応してくれることがあります。
「根太の腐食がないかリフトアップして確認させてほしい」: 拒否される場合は、隠れた瑕疵(かし)がある可能性を疑いましょう。
5. まとめ:荷台の状態は「稼ぐ力」に直結する
トラックは走れば良いというものではありません。荷台の状態が悪ければ、荷物を傷つけたり、作業事故を招いたり、結果として高額な修理費で利益を圧迫してしまいます。
中古車選びでは、エンジン音と同じくらい、荷台の裏側や床板の沈み込みを注意深くチェックしてください。そして、手に入れた後はこまめな清掃と保護塗装を。そのひと手間が、あなたのトラックの「寿命」と「リセールバリュー」を最大化してくれます。
次は、荷台をさらに強化したい方向けの「鉄板張り加工のメリットとデメリット」について詳しく解説します。
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