外装塗装の状態で査定額はどれくらい変わる?トラック買取で損しないためのチェックポイント
トラックを売るとき、多くの人が気にするのは
「走行距離」「年式」「エンジンの状態」などの機械部分ですよね。
しかし実は、外装塗装の状態が査定額に大きく影響することをご存じでしょうか?
外装は“見た目だけの問題”と思われがちですが、
トラック買取の現場では 塗装=管理状態の指標 として重視されます。
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塗装の劣化でいくら下がる?
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色あせやサビはどこまでマイナス?
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小さなキズでも査定額は落ちる?
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売却前に補修すると得?損?
こうした疑問に答えながら、
“外装塗装の状態で査定額がどの程度変わるのか”を、
プロの査定時の視点を交えて、分かりやすく解説します。
トラックの売却で損したくない方、
少しでも高く買い取ってほしい方に役立つ内容です。
1. トラック買取では「外装の状態」がなぜ重視されるのか?
トラックは荷物を運ぶために酷使されるため、外装が劣化しやすい車両です。
そのため買取業者は、外装塗装を以下のような理由で重要視します。
●1. 外装の状態=整備・管理レベルのバロメーター
外装がキレイなトラックは、
「オーナーがしっかり管理していた」
という印象を与えます。
一方で、サビ・色あせ・塗膜の割れが放置されていると、
「メンテナンス全体が不十分かも」と判断されやすい傾向に。
●2. 仕上げコストが直結する
買取した後に再販する場合、
外装を補修するコストは業者負担になります。
・サビ除去
・パテ補修
・再塗装
・磨き
こうした作業が必要だと“費用が発生する=査定額が下がる”という仕組みです。
●3. 外装は中古トラックの販売力に直結する
中古市場では外観の印象が売れ行きを左右します。
外装がキレイだと、同じ年式・同じ走行距離でも高く売れやすくなります。
2. 外装塗装の状態で査定額はいくら変わる?具体例で解説
では、実際にどれくらい査定額が変動するのでしょうか。
※以下は一般的な目安で、車種・年式・需要によって変わります。
▼軽微なキズ・小範囲の色あせ → 0〜3万円のマイナス
ドア・荷台周辺の薄いこすり傷などは、
磨き作業で取れる場合が多く、大きなマイナスになりにくい項目です。
▼塗装の剥がれ・塗膜の割れ → 3〜10万円のマイナス
塗り直しが必要な範囲が広いほどマイナスが大きくなります。
特に荷台やキャビン屋根部分は日焼けで劣化しやすいため、査定でも重点チェックされます。
▼広範囲の色あせ・紫外線ダメージ → 5〜15万円のマイナス
濃色のトラックほど影響が出やすく、
経年劣化と判断されても再塗装を要するためマイナスが大きくなりがちです。
▼サビ(表面) → 5〜20万円のマイナス
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フェンダー
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ステップ
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荷台の角
などに出やすい表面サビ。
軽度なら補修で済みますが、広範囲なら大きな減額に。
▼腐食サビ(穴あき・フレーム) → 20〜50万円以上のマイナス
フレーム、キャビン下部、荷台の鉄板などに深いサビが見られると、
構造部の安全性にも関係するため、大幅な減額につながります。
▼全塗装が必要なレベル → 30〜80万円のマイナスも
風雨・紫外線で全体的に退色している場合や、
凹みやサビが多数あるトラックは再塗装費用が高額になります。
結果として、査定額に大きな影響が出やすくなります。
3. 特に査定でチェックされる「外装部分」トップ5
査定士が必ず見るポイントをおさえておくと、売却前の対策がしやすくなります。
① キャビンの天井(屋根部分)
紫外線・雨に最も晒されるため、色あせや塗装の劣化が出やすい部分。
② 荷台周り(鉄板・アオリ・ステー)
サビ・擦り傷・塗装剥がれが多い場所で、荷物の積み下ろし痕が残りやすい。
③ フェンダー・ステップ
飛び石や水はねによるサビがよく見られるポイント。
④ バンパー
軽い接触キズが多く、割れやヘコミもマイナス要因に。
⑤ ドア周辺・ピラー部分
開閉時の接触で傷がつきやすく、ドア裏のサビもチェックされます。
4. 売却前に外装を補修すると“高く売れる”?それとも損?
ここで多い疑問がこちら。
「補修すべき?そのまま売ったほうがいい?」
結論は、
“軽い補修だけやっておくと査定が上がりやすいが、本格的な修理は損” です。
●やったほうが良い軽補修
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洗車と細かい汚れ落とし
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軽い磨き(市販のコンパウンド)
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表面に付いたサビを落とす程度
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荷台の泥・サビ汚れ除去
これだけでも「印象アップ」で数万円変わることがあります。
●やらないほうがいい補修
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業者での全塗装
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パテ補修が必要な大きなキズ
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専門店のサビ剥離施工
理由は簡単で、補修費のほうが高くつきやすいため。
本格補修=数十万円
査定アップ=数万円
となるケースが非常に多く、結果的に赤字になることがほとんどです。
5. 査定額を下げないために今日からできる外装ケア
トラックを長く使い、売却時の価値を保つために、外装ケアは日常的に行うのがポイントです。
●こまめな洗車
土埃や融雪剤はサビを誘発します。
●濃色車は特に紫外線ケアを
屋根部分にワックスを塗るだけで劣化が遅れます。
●サビを見つけたら即処置
表面サビならサビ転換材などで早めに抑えると悪化を防げます。
●荷台は使用後に泥・水分を残さない
荷台の角はサビの温床になりやすい部分です。
6. 外装の状態が悪くても“高額買取になりやすいケース”もある
実は、外装がボロボロでも高値がつくことがあります。
以下に当てはまる場合です。
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人気モデル&流通少ない車種
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建設・運送向けで需要が高い仕様
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年式の割にエンジン・足回りが良好
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海外輸出需要が高いモデル
輸出向けは外装より“エンジンの強さ”が重視されるため、
外装の欠点が査定額に反映しづらくなります。
まとめ|外装塗装で査定額は大きく変わる。軽補修と清掃だけで価値を守れる
外装塗装は、トラック買取において意外と大きな査定ポイント。
そして、状態によっては
数万円〜数十万円単位で変動する大きな要因になります。
しかし、
「高価な修理をしなければならない」という話ではありません。
✔ 洗車・磨きなどの軽ケアで印象アップ
✔ 小さなサビは早めに落とす
✔ 荷台やキャビンの汚れを放置しない
これだけでも査定額は大きく変わります。
トラックを売る予定がある方は、
今日できる外装のメンテナンスから始めてみてください。
適切にケアすることで、買取額を最大限に引き上げることができます。