トラックを売却する前に確認すべき排ガス基準
トラックを売却するとき、排ガス規制の適合状況は買取価格に大きく影響します。規制対象外の古い車両は国内での需要が低くなるため、売却前に基準を確認することが重要です。ここでは、トラック売却前に押さえておきたい排ガス基準と、チェックポイントを解説します。
1. 排ガス基準とは?
排ガス基準とは、ディーゼルトラックが排出する窒素酸化物(NOx)や粒子状物質(PM)を規制するための法律や基準のことです。
日本では主に以下の基準が中古トラックに影響します:
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平成17年規制(2005年基準)
中型・大型ディーゼル車に適用。規制未対応車は都市部で走行制限の対象。 -
平成22年規制(2010年基準)
より厳しい排ガス規制で、未対応車は一部地域で使用不可。 -
新長期規制・ポスト新長期規制
最新の排ガス規制。国内での需要は高く、中古でも高値がつきやすい。
2. 売却前に確認すべきポイント
(1)車検証の「排出ガス記号」
車検証にはトラックの排ガス基準が記載されています。
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「平成17年排ガス規制適合」などの記号をチェック
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記載がない場合、適合状況を整備工場で確認
(2)走行可能エリアの確認
都市部(特に東京都、大阪市など)では、基準未達成のトラックは規制対象となる場合があります。
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規制対象地域で使えないトラックは国内需要が下がる
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海外輸出向けか、地域限定での使用かを判断
(3)排ガス浄化装置の状態
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DPF(ディーゼル微粒子フィルター)やSCR(尿素SCR装置)が正常に機能しているか
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整備やメンテナンスの履歴があれば査定額アップ
(4)年式と排ガス規制の適合状況
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年式が古くても規制に適合していれば、国内需要や査定額は比較的高い
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適合していない場合は、輸出ルートのある買取業者に依頼するのが有効
3. 売却前の準備ポイント
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車検証や整備記録を揃える
適合状況や整備履歴を明確に伝えることで、査定がスムーズに。 -
買取業者に排ガス基準の確認を依頼
規制未対応車でも、海外輸出や部品取りで高値がつく可能性あり。 -
早めに売却する
規制は年々厳しくなる傾向があり、古いトラックは時間が経つほど査定額が下がる。
まとめ
トラック売却時には、排ガス基準の確認が不可欠です。
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車検証の排出ガス記号をチェック
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走行可能エリアと規制状況を把握
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排ガス浄化装置の状態や整備履歴を整理
これらを事前に確認しておくことで、国内・海外を問わず適切な買取業者に依頼でき、査定額を最大化できます。