高走行トラックでも「売れる」ための7つの条件
高走行トラックの価値を決めるのは、「走行距離」ではなく、「どれだけメンテナンスされてきたか」、そして**「市場で求められている車種か」**です。
1. 整備記録簿が完備していること(最重要)
評価されるポイント: 走行距離が長くても、**定期的な点検整備記録簿(メンテナンスノート)**が残っていることは、次に使う人にとって最大の安心材料です。
査定への影響: エンジンオイル交換、ミッション、ブレーキなどの重要部品が計画的に交換・修理されてきた履歴は、「故障のリスクが低い」と判断され、高額査定に直結します。
2. エンジンの状態が良好であること
評価されるポイント: トラックの「心臓」であるエンジンは、過走行車にとって最も重要なチェックポイントです。
査定への影響: 異音や白煙、オイル漏れがないか、始動性に問題がないかなど、動作状態が良好であることが大前提です。日頃のオイル交換やフィルター交換を怠らないことが、査定時の評価を決定づけます。
3. 車両のサイズ・用途が市場で求められているもの
評価されるポイント: トラックは普通車以上に**「特装(用途)」が重要です。特に海外で需要の高い大型トラックや、特定のニーズがあるダンプ、ミキサー、高所作業車**などは、過走行でも高値で取引されやすい傾向にあります。
サイズの目安:
小型・中型トラック: 100万km以内であれば、整備次第で売却可能。
大型トラック: 100万kmを超えても、エンジンの状態や用途によっては高額査定が期待できます。
4. 特定のメーカーやモデルであること
評価されるポイント: 特に耐久性の高い**日本の主要メーカー(いすゞ、日野、三菱ふそう、UDトラックス)**のトラックは、海外での需要が非常に高く、過走行でも価値が落ちにくい傾向があります。
査定への影響: 海外では走行距離よりも、**「そのメーカーのトラックであればまだ使える」**という信頼性が重視されます。
5. 架装やボディの状態が用途に耐えうるもの
評価されるポイント: トラックの場合、荷台やクレーンなどの架装部分の状態が重要です。
査定への影響:
平ボディであれば、荷台の歪みや腐食がないか。
クレーンやパワーゲートなどの特装部分が正常に動作し、オイル漏れがないか。
内装も、タバコやカビなどの強い匂いがない状態に清掃されていることも、マイナス査定を防ぐ条件となります。
6. 車検が残っていること
評価されるポイント: 車検が残っているトラックは、購入後すぐに使用できるため、中古車市場での販路が広がり、買取業者にとってのメリットが大きくなります。
査定への影響: 残り期間にもよりますが、プラス査定につながる重要な条件の一つです。
7. 修復歴がなく、車体番号が識別できること
評価されるポイント: 骨格部分に修復歴がある(「修復歴あり」)と判断されるトラックは、走行の安全性に懸念が生じるため、査定額は大きく下がります。
査定への影響: 軽微な傷やヘコミは大きな問題になりませんが、フレームなどの骨格にダメージがないことが、過走行車でも売れるための最低条件です。また、車台番号が錆などで識別できない場合は、車検が通らないため売却が難しくなります。
【高く売るためのコツ】
高走行トラックを売却する際は、**「トラック専門の買取業者」**に依頼し、複数の業者で査定を受けることが最も重要です。専門業者は海外への販路も持っているため、過走行でも適切な価値を見出してくれる可能性が高まります。