車を売った後の自動車税の還付について
「車を売却したら、払いすぎた自動車税は返ってくるの?」
車を売却する際に、誰もが気になるこの疑問。結論から言うと、普通車の場合は還付されることが多いですが、軽自動車の場合は還付されません。
ここでは、車を売却した後の自動車税の扱いについて、詳しく解説していきます。
1. 自動車税の基本ルール
まず、自動車税の基本的な仕組みを理解しておきましょう。
課税のタイミング: 自動車税(種別割)は、毎年4月1日時点の車の所有者に対して、1年分が課税されます。
普通車: 年度途中で車を売却し、名義変更の手続き(または抹消登録)が完了すれば、残りの月数分が「月割り」で還付されます。
軽自動車: 軽自動車税には、月割りで課税する制度がありません。そのため、年度途中に売却しても、還付金は発生しません。
2. なぜ還付される・されない?
この違いは、普通車と軽自動車の税金の仕組みにあります。
普通車の自動車税(種別割):
都道府県税であり、月割りでの課税が可能です。
売却(名義変更)や廃車(抹消登録)が完了すると、その翌月から翌年3月までの分が「払いすぎた税金」として還付されます。
ただし、この還付は国からの正式な還付制度ではなく、買取業者が未経過分を査定額に上乗せして支払うのが一般的です。買取契約を結ぶ際に、この還付金分が買取価格に含まれているかどうか、必ず確認しましょう。
軽自動車税:
市町村税であり、年単位で課税されます。
4月1日時点で所有していれば、その年度の税金を全額納める義務が発生します。
そのため、4月2日に売却しても、還付は受けられません。
3. 還付金は誰が、どうやって受け取る?
普通車の場合、還付金を受け取る方法はいくつかあります。
(1) 買取業者経由で受け取る
最も一般的な方法です。
流れ:
買取業者との契約時に、自動車税の還付金分が買取価格に含まれていることを確認します。
買取業者が名義変更の手続きを完了させます。
還付金は、後日買取業者に支払われるため、その分が事前に査定額に上乗せされるという形になります。
注意点: 買取契約書に、還付金の取り扱いについて明記されているか、必ず確認しましょう。
(2) 廃車(抹消登録)手続きをした場合
車を売却ではなく廃車にする場合は、国や都道府県から直接還付金が支払われます。
流れ:
運輸支局で「永久抹消登録」または「一時抹消登録」の手続きを行います。
手続き完了後、約1~2ヶ月で都道府県の税事務所から「還付通知書」が郵送されてきます。
この通知書を持って、指定された金融機関(ゆうちょ銀行など)の窓口で還付金を受け取る、または事前に指定した口座に振り込んでもらう、という方法になります。
注意点: 自動車税を滞納している場合、還付金が未納分に充当されることがあります。
4. まとめ:トラブルを避けるために
車を売却する際は、税金についてしっかり理解しておくことで、後々のトラブルを防ぐことができます。
普通車を売却する場合:
買取契約書に**「自動車税還付分が含まれている」**旨が明記されているか確認する。
名義変更がスムーズに行われるよう、納税証明書を用意しておく。
軽自動車を売却する場合:
年度をまたいで所有する予定がないなら、3月中の売却を検討する。
4月以降に売却する場合は、還付されないことを事前に理解しておく。
これらのポイントをしっかり押さえて、賢く車の売却を進めましょう。